対応可能症例
midline deviation midline deviation
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midline deviation
正中離開(せいちゅうりかい)とは、前歯の間に隙間が生じている状態です。一般的には「すきっ歯」のほうが馴染み深いかもしれません。前歯以外にも歯と歯の間に隙間が空いている場合には、空隙歯列(くうげきしれつ)として扱われます。
厚生労働省が発表した「歯科疾患実態調査(平成28年)」の調査結果では、12歳から20歳の10.7%の方が空隙歯列「あり」に該当しています。そのうち正中離開の疑いのある「上顎のみ」の空隙は全体の4.7%、「上下顎とも」の空隙は1.9%です。
出典:厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査
cause
正中離開の原因として、前歯の両脇の歯(側切歯/そくせっし)のサイズが小さめ(矮小歯/わいしょうし)な場合があげられます。側切歯が小さめな分、歯と歯の間に余分なスペースが生じることがその理由です。
生まれながらにして永久歯の本数が少ないことも、正中離開の原因となり得ます。前歯の両脇の「側切歯」が先天性欠損(せんてんせいけっそん)にて存在しないケースです。本来あるはずの歯が生えていないことから、前歯が空いたスペース側(側切歯の方向)に移動してしまいます。
永久歯の本数が多いことも正中離開の原因のひとつです。前歯の間に余分な歯(過剰歯/かじょうし)が生えてしまった際、正中離開となって現れます。
上唇小帯とは、上唇と前歯の歯茎を結ぶ紐状の線維性結合組織です。上唇小帯の発達が過剰な場合にも正中離開が起こります。過剰に発達した上唇小帯が前歯の間に入り込むことが原因です。
幼少期の指しゃぶりの癖も正中離開の原因となり得ます。指が収まりやすいように前歯が前方に傾斜した歯並びとなるためです。指しゃぶりの際、無意識的に舌で歯を押してしまうことも関係しています。
risk of neglect
正中離開は前歯の間に隙間が空いた状態です。前歯は会話や食事をする際に、他者から視認されやすい部位でもあります。人によっては正中離開を気にして口を開けることを躊躇してしまいがちです。印象度の点で不利になることも考えられます。
人の第一印象の約55%「サ行」や「タ行」の発音が難しくなる点も正中離開のリスクに含まれます。前歯の間から空気が漏れてしまうことがその理由です。発音や滑舌に影響を及ぼすため、日常会話にて意思が伝わりにくくなる可能性があります。
正中離開や空隙歯列は歯の間に隙間が生じるため、歯垢が溜まりやすくなる傾向があります。溜まった歯垢は虫歯や歯周病の誘因です。虫歯や歯周病は永久歯を喪失する危険性を秘めています。
正中離開は歯と歯の間に野菜などの繊維が挟まりやすく、それを避けるために咀嚼回数が低下するおそれがあります。咀嚼回数の低下は消化や栄養素の吸収を妨げ、腸内環境の悪化にもつながるものです。食材によっては細かく噛み砕けないため、味覚や食事の満足度にも影響を及ぼします。
正中離開は、歯の噛み合わせに支障をきたす歯並びの一種です。歯の噛み合わせが適切でない場合、食事の際に顎関節への負担が増加します。顎関節への過大な負荷は、顎関節症を招く要因です。
method
正中離開は歯と歯の間の隙間を埋めるための治療が基本です。歯列矯正による正中離開の改善の場合、「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)」(※)で行うことができます。
ただし、症状によっては抜歯や歯の表面を削り、隙間を埋めることを視野に入れる必要がありますので、ご認識ください。
※当院では、厚生労働省が2018年6月に発表した「医療広告ガイドライン」に準拠し、最新の公式名称および表記方法である「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)」を使用しています。
faqabout midline deviation
Q.
A.
正中離開の原因によっては部分矯正での治療が可能です。
Q.
A.
重度の正中離開では人工歯の埋め込みや抜歯を視野に入れて、治療を行う場合があります。歯科医師の診断のもと、手術等の必要性が判断されます。気になる方はお近くの歯科医院、もしくは当院にご来院いただき、ご相談ください。
Q.
A.
原則、保険適用外ですが、厚生労働大臣が認める疾患がある場合は保険適用として認められるケースもあります。ただし、保険適用になるケースは非常に稀であることをご理解ください。
Q.
A.
過剰歯が原因となる正中離開の場合、抜歯を視野に入れた治療を検討しなければならないこともあります。
Q.
A.
詳しくは治療費用をご覧ください。
Q.
A.
医療費控除の対象になることが多いです。ただし、すべての矯正治療が医療費控除の対象になるわけではありません。医師が「医療目的による治療」と判断した場合のみ、医療費控除の対象となります。
risk
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)にもリスク・副作用はあります。下記の内容にしっかり目を通していただくことを推奨いたします。
Notation regarding unapproved drugs, etc.
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)は、医薬品医療機器等法(薬機法)にて未だ承認されていない医療機器です。そのため、医療広告ガイドラインにより、必要情報を求められておりますので、当院では、下記の通り明示いたします。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)は、薬機法上の承認を得ていません。そのため、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。日本では、患者さまそれぞれに作成する装置であることや製作が機械で行われることから、医療機器としての矯正装置に該当しないこととなっています。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)を米国アライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.) の日本法人インビザライン・ジャパンを通じて利用・入手しております。
国内にもマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)は1998年にFDA(米国食品医薬品局)に医療機器として認証を受けており、世界で1,200万人が治療を受けておりますが、重大な副作用の報告はありません。