対応可能症例
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over bite
過蓋咬合(かがいこうごう)とは、上の歯が下の歯に覆い隠すような歯並びです。「ディープバイト」と呼ばれることもあります。正常な歯並びであれば2mmから3mmほど上の歯が下の歯を覆う形です。上の歯が下の歯に重なる長さが6mm以上の場合、過蓋咬合として扱われます。
厚生労働省「歯科疾患実態調査(平成28年)」の資料では、12歳から20歳の1.8%の方が過蓋咬合の疑いが持たれるオーバーバイト+6.0mm以上に含まれています。
出典:厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査
cause
両親や祖父母が長めの上顎や短めの下顎の場合、子どもに過蓋咬合が起こるケースがあります。成長過程にて顎の発達バランスが崩れる(上顎が大きい、下顎が小さい)ことも、過蓋咬合の原因です。
過蓋咬合の原因として、奥歯の喪失も当てはまります。虫歯や歯周病、事故や怪我にて奥歯を失うことで歯の高さが低くなってしまうことがその理由です。奥歯の乳歯が早々に抜けてしまった際にも、過蓋咬合の歯並びが現れやすい傾向があります。
就寝中などに歯ぎしりをしたり、ストレスで歯を食いしばる習慣を持つ方も過蓋咬合が起こりやすいタイプです。奥歯が摩耗しすり減ることで歯の高さが全体的に低くなり、過蓋咬合の歯並びとなって現れます。
幼少期の癖が過蓋咬合の原因となることも想定されます。指しゃぶりや唇を噛む癖、頬杖をつく癖です。いずれも下顎の発達が阻害されてしまう点が共通しています。
過蓋咬合の原因には、顎関節症などの顎関節の状態異常も含まれます。顎や歯の上下の位置がずれることで、深い噛み合わせが習慣化するためです。顎関節に適切な治療を施すことが求められます。
risk of neglect
食事などの噛み合わせのたびに奥歯の摩耗が進みやすいのが過蓋咬合の特徴です。上の歯が下の歯のエナメル質を噛みしめる強い力で削ってしまいます。象牙質が露出するレベルになると知覚過敏や虫歯が発生することも。そのまま放置しておくと歯が欠損するおそれがあります。
過蓋咬合の歯並びは、歯科治療後の被せ物や詰め物が取れやすい傾向があります。せっかく虫歯などの治療を施したにも関わらず、早々に歯科医院に再訪することにもなりかねません。外れた詰め物や被せ物のおかげで、虫歯や歯周病の進行が早まることも考えられます。
過蓋咬合は食べ物の咀嚼にも大きく影響を及ぼします。歯の咬み合わせが深すぎることがその理由です。咀嚼力の低下は消化不良や腸内環境の悪化へと導きます。
過蓋咬合の歯並びを持つ方の中には、話す時に声がこもって聞こえにくく、相手に意見や意思が伝わらないおそれがあります。重度の場合には、仕事や学業、日常生活に支障をきたすことも。英語などの外国語の習得にも影響を及ぼします。
過蓋咬合は上顎前突(じょうがくぜんとつ)やガミースマイルの原因にもなり得ます。上顎前突は一般的に「出っ歯」や「反っ歯」と呼ばれる歯並びの種類です。ガミースマイルは笑顔の際に、上の歯茎が3mm以上視認できる状態を指します。
method
過蓋咬合は歯列矯正を前提とした治療方法が用いられます。歯を徐々に移動させることで、噛み合わせの深さを改善する形です。これらは「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)」(※)で行うことができます。
ただし、症状が重度な場合はアンカー装置の併用や外科手術を視野に入れる必要がありますので、ご認識ください。
※当院では、厚生労働省が2018年6月に発表した「医療広告ガイドライン」に準拠し、最新の公式名称および表記方法である「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)」を使用しています。
faqabout over bite
Q.
A.
過蓋咬合の状態によっては、部分矯正での治療も可能です。
Q.
A.
重度の過蓋咬合ではアンカー装置の併用や外科手術を視野に入れて、治療を行う場合があります。歯科医師の診断のもと、手術等の必要性が判断されます。気になる方はお近くの歯科医院、もしくは当院にご来院いただき、ご相談ください。
Q.
A.
原則、保険適用外ですが、厚生労働大臣が認める疾患がある場合は保険適用として認められるケースもあります。ただし、保険適用になるケースは非常に稀であることをご理解ください。
Q.
A.
過蓋咬合のほかに上顎前突や叢生(そうせい)が見受けられる場合、抜歯を視野に入れた治療を検討しなければならないこともあります。
Q.
A.
詳しくは治療費用をご覧ください。
Q.
A.
医療費控除の対象になることが多いです。ただし、すべての矯正治療が医療費控除の対象になるわけではありません。医師が「医療目的による治療」と判断した場合のみ、医療費控除の対象となります。
risk
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)にもリスク・副作用はあります。下記の内容にしっかり目を通していただくことを推奨いたします。
Notation regarding unapproved drugs, etc.
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)は、医薬品医療機器等法(薬機法)にて未だ承認されていない医療機器です。そのため、医療広告ガイドラインにより、必要情報を求められておりますので、当院では、下記の通り明示いたします。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)は、薬機法上の承認を得ていません。そのため、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。日本では、患者さまそれぞれに作成する装置であることや製作が機械で行われることから、医療機器としての矯正装置に該当しないこととなっています。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)を米国アライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.) の日本法人インビザライン・ジャパンを通じて利用・入手しております。
国内にもマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置 (製品名インビザライン 完成物薬機法対象外)は1998年にFDA(米国食品医薬品局)に医療機器として認証を受けており、世界で1,200万人が治療を受けておりますが、重大な副作用の報告はありません。